SLE患者の降圧目標はACC/AHAガイドラインと同じでよいか
The Impact of the New American College of Cardiology/American Heart Association Definition of Hypertension on Cardiovascular Events in Systemic Lupus Erythematosus
背景
2017 ACC/AHAガイドラインによる高血圧定義(>130/80 mmHg)は、膠原病患者でも同じでよいか。カナダUniversity of TorontoのTseliosらは、SLE患者を平均血圧で3分類(140/90 mmHg以上、130-139/80-89 mmHg、130/80 mmHg未満)し、各群の動脈硬化性血管イベント(AVEs)発生を平均10.8年間追跡した(n=1,532)。
結論
フォローアップ開始後2年間の平均血圧が130-139/80-89 mmHgであった場合、AVEs発症率は有意に高かった(HR:1.73)。
評価
ガイドラインが度外視した問題を追及した高インパクト研究で、SLE患者におけるAVEs予防目的降圧目標はガイドラインを下回るべきとした。特にSLE発症早期の血圧コントロールが重要である、とした指摘も重要である。


