HEPAフィルター搭載空気清浄機で血圧を下げる?
Effect of HEPA Filtration Air Purifiers on Blood Pressure: A Pragmatic Randomized Crossover Trial
背景
交通量の多い幹線道路周辺に住む人々は、粒子状物質(PM)にさらされやすく、これが高血圧を含む心血管疾患のリスクを高めることが知られているが、PM曝露の低減が血圧改善に繋がるかについてのエビデンスは限られていた。
アメリカUniversity of Connecticut Health CenterのBruggeらは、幹線道路近隣に住む154名を対象に、家庭用HEPA(high-efficiency particulate arrestance)フィルター搭載空気清浄機が血圧に及ぼす影響を検証するプラグマチッククロスオーバー試験を行った。
結論
HEPA空気清浄機の使用は、収縮期血圧(SBP)が120 mmHg以上であった被験者において、SBPを平均2.8 mmHg低下させた。これは、偽フィルター(sham filtration)使用時と比べると3.0 mm Hgの有意差があった。一方、正常血圧や拡張期高血圧の被験者には有意な効果はみられなかった。
評価
すでに長く示唆されている仮説で、確認が求められていた。短期(1ヵ月)・局所的ではあるが、シャム対照・クロスオーバーデザインを用いて、一定レベルのエビデンスをもたらした。PM2.5濃度が規制値を下回っている場合でも、空気清浄機のベネフィットが得られる可能性があることも示唆されている。