ポケットエコーをガイドとするPIVC留置はカート型エコーに非劣性
Handheld ultrasound versus standard machines for placement of peripheral IV catheters: A randomized, non-inferiority study
背景
末梢静脈カテーテル(PIVC)の留置は最も一般的な医療手技であり、より少ない試行回数で留置を可能とするポイント・オブ・ケア超音波(POCUS)の使用も拡大している。PIVC留置の際のPOCUSでは通常、据え置き型(カート型)の高性能超音波システムが用いられるが、ポケットエコー(handheld ultrasounds; HHU)はこれを代替することができるか?
アメリカUniversity of Kansas Medical CenterのMalikらは、医師または看護師による超音波ガイド下でのPIVC留置を必要とする救急成人患者を、携帯型超音波デバイスまたはカート型超音波システムへと割り付け、IV留置の成功率およびその他のアウトカムについて比較する非劣性RCTを実施した(n=312)。
結論
超音波ガイド下PIVC留置の成功数は、カート型エコー群で146件、携帯型エコー群で145件と差がなかった。初回試行での成功率に差はなく、携帯型エコーの非劣性が認められた。
評価
ポケットエコーをガイドとして用いるPIVC留置は、従来のカート型エコーガイドに非劣性であった。
安価で取り回しの良いポケットエコーは、エコーガイド下留置で既に用いられているとみれられるが、RCTによってこれに正当性を与えた。