PM2.5は重要な心血管疾患リスク因子
Long-Term Exposure to Fine Particulate Matter and Cardiovascular Disease in China
背景
PM2.5曝露の健康影響に関するデータは重みを増しつつある。 中国Chinese Academy of Medical SciencesのGuらは、中国での最新全国調査(China-PAR)に基づき、PM2.5への長期曝露の心血管疾患リスクを発表している(n=116,972)。
結論
中国全土のPM2.5濃度は25.5〜114.0 μg/m3であった。濃度10 μg/m3増ごとに心血管疾患発症リスクはHR:1.251、心血管疾患因死亡リスクはHR:1.164増えた。用量反応曲線は指数的であり、高齢者・農村部住民・禁煙者へのインパクトが強かった。
評価
先進国では経験のない100 μg/m3以上までのレベルの影響に関する最大・最長期のデータであり、全国のkm2区分データをAI分析したもの、という。JACC Editorialは、PM2.5を心血管疾患の標準リスク因子として取り上げ、室内空気清浄機導入介入等のRCTを実行することまで示唆している。