血管内治療成功後の動脈内テネクテプラーゼ使用を支持:ANGEL-TNK
Intra-arterial Tenecteplase for Acute Stroke After Successful Endovascular Therapy: The ANGEL-TNK Randomized Clinical Trial
背景
血管内治療成功後の急性主幹動脈閉塞(LVO)脳卒中に対する動脈内テネクテプラーゼの使用は支持されうるか。
中国Capital Medical UniversityのMiaoら(ANGEL-TNK)は、中国19施設で前方循環系LVO患者256名を、血管内治療成功後(eTICI 2b以上)の動脈内テネクテプラーゼ投与群と標準治療群に割り付け、その有効性・安全性を評価する非盲検RCTを行った。
一次有効性アウトカムは、90日時点の障害なしの生存(修正Rankinスケール[mRS]スコア0または1)、一次安全性アウトカムは、48時間以内の症候性頭蓋内出血(sICH)、48時間以内のあらゆる頭蓋内出血、90日死亡であった。
結論
テネクテプラーゼの一次有効性アウトカム効果を認めた[40.5% vs. 26.4%(相対リスク: 1.44)]。一次安全性アウトカムに有意差はなかった。
評価
重要なテーマで、CHOICE第2b相は、この用法の有益性を示唆したが、試験の早期中止により限界があり、本格検証が求められていた。このANGEL-TNKは一次アウトカム効果を示し、ガイドラインへのインパクトがあるが、著者らは、結果を確認するにはさらなる検証が必要である、と慎重な姿勢もみせている。

