T2D患者には週一回インスリンエフシトラ:QWINT-3
Once-weekly insulin efsitora alfa versus once-daily insulin degludec in adults with type 2 diabetes currently treated with basal insulin (QWINT-3): a phase 3, randomised, non-inferiority trial
背景
インスリン未投与の2型糖尿病(T2D)患者に対し、基礎インスリン製剤insulin efsitora alfa(エフシトラ)の週1回投与は、デグルデク連日投与に対し非劣性を示したが、基礎インスリン療法を受けているT2D患者では。
アメリカScripps Whittier Diabetes InstituteのPhilis-Tsimikasら(QWINT-3)は、9ヵ国127施設において基礎インスリン使用中の成人T2D患者986名を対象に、エフシトラとデグルデク(1日1回)への変更の有効性・安全性を比較評価する、78週間の第3相非劣性RCTを行った。
一次エンドポイントは、ベースラインから26週までのHbA1c値の変化である。
結論
一次エンドポイントにおいて、エフシトラはデグルデクに対し非劣性を示した(推定治療差 −0.09%ポイント)。ベースラインから78週目までのレベル2または3の低血糖発生率は両群で同程度であり、重篤有害事象発生率もエフシトラ群16%、デグルデク群11%と同水準であった。両群で心血管系関連事象が多く、試験中の死亡は9件あったが、いずれも試験治療とは無関係であった。
評価
Eli LillyがスポンサーするQWINTはすでに4試験を数え、Lancetに同時掲載されたQWINT-4は、基礎インスリンおよび食事時インスリンで治療中の成人T2D患者において、エフシトラはグラルギンU100に対し非劣性を示している。
エフシトラは、T2D成人に対し、一日一回を代替する週1回の基礎インスリン療法として確立されつつある。