新規CETP阻害薬obicetrapib登場:BROADWAY試験
Safety and Efficacy of Obicetrapib in Patients at High Cardiovascular Risk
背景
Obicetrapibは新規CETP阻害薬で、従前薬より選択性が高いとされる。
オーストラリアMonash UniversityのNichollsら(BROADWAY)は、最大耐量脂質低下療法下のヘテロ接合性家族性高コレステロール血症(HeFH)患者またはアテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)既往患者2,530名を、365日間1日1回obicetrapib 10 mg投与群またはプラセボ群に割り付ける多国籍第3相RCTを実施した。
一次エンドポイントは、84日目までのLDL-C変化率であった。
結論
Obicetrapibの一次エンドポイント効果を認めた[29.9% vs. 2.7%、群間差−32.6%]。有害事象発現率は両群同等であった。
評価
AmgenがNewAmsterdam Pharmaにライセンス供与した同薬はすでに検証が進んでおり、Lancetに同時掲載されたTANDEMでは、エゼチミブとの併用によりLDL-Cが50%近く低下したと報告されている(https://www.thelancet.com/journals/lancet/article/PIIS0140-6736(25)00721-4/abstract)。
第3相統合データ(BROADWAY・TANDEM・BROOKLYN)では、ベースラインでLp(a)が50〜150 nmol/Lから増加したリスクレベルの患者において、Lp(a)が45%減少したことが示された(https://ir.newamsterdampharma.com/news-releases/news-release-details/newamsterdam-pharma-announces-late-breaking-data-broadway-and)。BROADWAYでは、MACEの21%減も示されており、FDA承認は確実であろう。