65歳以上男性へのAAAスクリーニングは是か非か
Primary Care Screening for Abdominal Aortic Aneurysm: Updated Evidence Report and Systematic Review for the US Preventive Services Task Force
背景
US Preventive Services Task Forceは、腹部大動脈瘤(AAA)の検診有用性に関する定期レビューを行っている。同グループのGuirguis-Blakeら(University of Washington)は、最新50論文(n=323,279)に関する系統レビュー・メタ解析の結果を発表している。検診標的は小(3.0-5.4 cm)AAA、一次アウトカムはAAA因死亡・全死因死亡・AAA破裂・治療合併症である。
結論
65歳以上の男性に対する単一回のAAAスクリーニングは、12〜15年間のAAA関連死亡(OR:0.65)・AAA破裂(0.62)のオッズ、および4〜15年間の緊急手術(OR:0.57)のオッズを低減した。他方、12〜15年間の全死因死亡に影響はなかった。検診の過剰診断・過剰処置との関連も示唆された。
評価
前回の2014レビューに続くものだが、基本的には同結果である。強い一般的推奨とはならず、「喫煙者など高リスク集団では有益」ということになる。費用効果に関しては論じていない。