PCIガイドでAngioFFRはIVUSに非劣性:FLAVOUR II
Angiography-derived fractional flow reserve versus intravascular ultrasound to guide percutaneous coronary intervention in patients with coronary artery disease (FLAVOUR II): a multicentre, randomised, non-inferiority trial
背景
AIにより血管造影から冠血流予備量比(FFR)を計算するAngioFFRガイド下PCIは、血管内超音波(IVUS)ガイド下PCIに非劣性か。
中国Zhejiang UniversityのWangら(FLAVOUR II)は、同国22施設において冠動脈造影で有意な狭窄を有する虚血性心疾患疑い患者1,872名をAngioFFRガイド下PCI群とIVUSガイド下PCI群に割り付け、非劣性RCTを行った。一次アウトカムは、12ヵ月時点の死亡・心筋梗塞・再血行再建術の複合で、非劣性マージンは2.5%であった。
結論
AngioFFRの一次アウトカム非劣性を認めた[6.3% vs. 6.0%(p=0.022)]。死亡率に群間差はなかった。狭心症再発率は両群とも低かった(AngioFFR群2.8%、IVUS群3.8%)。
評価
NEJM発表のオリジナルFLAVOURは、FFRガイド化PCIのIVUSガイド下PCIへの非劣性を示したが(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa2201546)、このFLAVOUR IIは、AI利用非侵襲AngioFFRもまたIVUSガイド下PCIに非劣性であることを初めて示した。非侵襲アプローチの拡張を支持するもので、ガイドラインにインパクトを与える。著者らは5年間追跡して長期有効性を評価するとしており、期待される。制限は、複雑病変は対象外、単一国での実施、という点である。