糖尿病性ケトアシドーシスを持続血糖モニタリング(CGM)で管理する
Analytical Accuracy of a Continuous Glucose Monitor in Adult Diabetic Ketoacidosis
背景
糖尿病性ケトアシドーシス(DKA)の管理では、ガイドのために頻回の穿刺・血糖値測定を要する。
アメリカUniversity of MichiganのHaasらは、同大学病院の救急外来のDKA成人患者(n=20)を対象に、持続血糖モニタリング(CGM; Dexcom G6 CGM)による5分ごとの血糖値測定を行い、1時間ごとに行われた通常のポイント・オブ・ケア毛細管血測定の結果と比較した。
結論
334回分の測定値が比較された。
Clarke Error Grid解析では、このうち97.0%がゾーンA(臨床的に正確)またはゾーンB(重大でない誤差 [benign errors])の範囲に収まった。
また、Bland-Altman Plotでは、測定値の平均差は26.0 mg/dLであった。平均絶対的相対的差異(MARD)は28.6%であった。
CGMは、血糖値150 mg/dL未満(n=14)および血糖値100 mg/dL未満(n=4)の初回発生を、ポイント・オブ・ケア測定よりもそれぞれ28.9分、13.8分早く検出した。
評価
腹部に取り付けられたCGMセンサーによる血糖値測定は、通常の毛細管血での測定と比して大きな誤差なく、また継続的なモニタリングにより血糖値の低下をいち早く検出した。
患者と看護スタッフの負担を軽減し、DKAのリアルタイムな管理を可能にする有望戦略である。