TAVR後リバーロキサバンのGALILEO試験、サブ研究でも「意外な結果」
Reduced Leaflet Motion after Transcatheter Aortic-Valve Replacement
背景
GALILEO試験は、TAVR後のDAPTのリバーロキサバン・アスピリンでの置換の有害無益性を示して衝撃を与えた。デンマークUniversity of CopenhagenのBackerらは、GALILEO-4Dサブ解析を行った。4D-CTを用い、無症候性弁尖肥厚・弁可動域制限とリバーロキサバン介入(リバーロキサバン10mg/日+アスピリン75〜100mg/日)の効果の関連を検討したものである(対照:DAPT、n=231)。一次エンドポイントは、人工弁尖にグレード3以上の可動域制限を伴った患者の割合である。
結論
リバローキサバン介入の一次エンドポイント効果を認めた(2.1% vs. 10.9%)。Hypoattenuated leaflet thickening(HALT)を介入群の12.4%、対照群の32.4%に認めた。
評価
GALILEO本試験の有害無益結果は、無症候性の弁血栓症が増えているためではないか、という基本仮説の下に行われた弁の細部検証だが、またもや意外な結果となった。AHAセッションでも議論が収束しなかったようであり、「現在のところ同療法は採用できない。また、更なる検証を行う場合は対象患者を絞るべき」ということになる。