TAVR後のリバーロキサバンは有害無益:GALILEO
A Controlled Trial of Rivaroxaban after Transcatheter Aortic-Valve Replacement
背景
リバーロキサバンによりTAVR後の血栓イベントを予防できるか。Icahn School of Medicine at Mount SinaiのDangasら(GALILEO)は、同患者1,644名を対象としてこれを検証する第3相RCTを行った。患者は、リバーロキサバン10 ?/日群(最初の3ヵ月アスピリン併用:介入群)と75 ?〜100 ?/日のアスピリン群(最初の3ヵ月クロピドグレル併用:対照群)に割り付けた。一次有効性アウトカムは全死亡・血栓イベント、一次安全性アウトカムは重大出血である。
結論
試験は早期終結された。 中央値17ヵ月時点で、一次有効性アウトカムで対照群が優れ(HR:1.35)、一次安全性アウトカムで介入群が劣った(HR:1.50)。死亡数はリバーロキサバン群64名、抗血小板薬群で38名であった。
評価
TAVR後、現標準の二重抗血小板療法では脳卒中リスクが残るため模索された方向だったが、期待を完全に裏切る発表となった。対象患者の高齢性などが指摘されているようだが、メカニズムは不祥である。