発作性心房細動にはパルスフィールドアブレーション?:SINGLE SHOT CHAMPION
Pulsed Field or Cryoballoon Ablation for Paroxysmal Atrial Fibrillation
背景
発作性心房細動(PAF)に対する肺静脈隔離術(PVI)における、パルスフィールドアブレーション(PFA)とクライオバルーンアブレーション(CBA)のアウトカムの比較は。
ドイツUniversity Hospital BernのReichlinら(SINGLE SHOT CHAMPION)は、105名の患者をPFAまたはCBAに割り付けるRCTを行った。すべての患者は、心房性頻脈を検出するために植込み型心臓モニタ(ICM)を装着した。
一次エンドポイントは、アブレーション手技から91〜365日後における初の心房頻脈の再発で、再発の累積発生率の差に20パーセントポイントのマージンを使用して非劣性を評価した。安全性エンドポイントは、処置関連の合併症の複合であった。
結論
PFAのCBAに対する非劣性を認めた[一次エンドポイントは、PFA群の39名とCBA群の53名で発生した(累積発生率:37.1% vs. 50.7%、群間差−13.6パーセントポイント、非劣性P<0.001、優位性P=0.046)]。
安全性エンドポイントは、PFA群の1.0%、CBA群の1.9%に発生した。
評価
2023年のADVENTは、発作性AFに対するFARAPULSETMによるPFAの、高周波アブレーションまたはCBAと比較しての非劣性を示した(https://doi.org/10.1056/NEJMoa2307291)。
SINGLE SHOT CHAMPIONはサンプルサイズがより小さく、また優位性はボーダーラインだったが、非劣性という結論を確認した。PFAをファーストチョイスとする流れを作る結果である。