可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)活性化薬ataciguat、AVS進行抑制で第3相へ
Reactivation of Oxidized Soluble Guanylate Cyclase as a Novel Treatment Strategy to Slow Progression of Calcific Aortic Valve Stenosis: Preclinical and Randomized Clinical Trials to Assess Safety and Efficacy
背景
可溶性グアニル酸シクラーゼ(sGC)活性化薬ataciguatは、NOシグナル伝達回復作用により狭心症・末梢動脈疾患への効果が期待されたが、有効結果はでていない。
アメリカMayo ClinicのMillerらは、23名の中等度の大動脈弁狭窄症(AVS)患者を対象として、その安全性・効果を検証する第1相研究および第2相RCTを行った。
結論
第1相試験で、安全性と良好な忍容性を確認した。第2相試験で、大動脈弁石灰化の進行が69.8%減少し、心機能悪化を抑制する傾向がみられた。
評価
臨床化が期待されてきた同薬だが、多くのテーマで失敗しており、MayoはAVSへの応用を長く研究してきた。マウスによる前臨床研究で、AVS発症後に治療を開始した場合でも進行を大幅に遅らせることが示され、臨床試験に到達した。第1・第2相をクリアし、第3相試験がまもなく開始される。