骨折リスクからみれば高齢AF患者にはDOAC?
Osteoporotic Fractures in Patients With Atrial Fibrillation Treated With Conventional Versus Direct Anticoagulants
背景
ビタミンK拮抗薬(VKA)長期治療の高齢者は骨粗鬆症性骨折リスクが高まるとされる。デンマークCopenhagen UniversityのBindingらは、Danish national registriesデータに基づき、VKA/DOACで治療されている心房細動患者の骨粗鬆症性骨折のリスクを解析した(n=37,350)。アウトカムは、股関節骨折・重大骨粗鬆症性骨折・全骨折・骨粗鬆症治療開始である。
結論
DOACのアウトカムはVKAに優った(HR:0.84)。これは、全骨折(HR:0.85)・重大骨粗鬆症性骨折(0.85)・骨粗鬆症性治療開始(0.82)の低リスクによっていた。
評価
VKAが骨折リスクと関連することには生理的基礎が考えられており、ここでの結果は説得的である。DOACの優位はクラス効果であることが示唆されるが結論的ではない。