低所得層の心血管疾患予防にポリピル
Polypill for Cardiovascular Disease Prevention in an Underserved Population
背景
心血管疾患予防のためのポリピル使用は、特に低所得層住民に有益である可能性がある。Vanderbilt UniversityのWangらは、アラバマ州の連邦政府認定コミュニティヘルスセンターで303名の患者を対象としてこの仮説を検証するRCTを行った(対照:通常診療)。ポリピルはアトルバスタチン・アムロジピン・ロサルタン・ハイドロクロロサイアザイド合剤、一次アウトカムは収縮期血圧(SBP)とLDL-Cの12ヶ月後のベースラインからの変化である。
結論
ポリピルの一次アウトカム効果を認めた(SBPの絶対差:−7 mmHg、LDL-Cの絶対差:−11 mg/dL)。ポリピルのアドヒアランスは86%であった。
評価
ポリピルのこの目的での使用に関する初めての本格RCTで、有効性を確認した。アメリカの高血圧患者の降圧薬1年アドヒアランスは50%という報告もあり、便益は明らかである。