院外心停止では電気ショックが1分遅れるごとに生存退院率は6%低下
Association Between Delay to First Shock and Successful First-Shock Ventricular Fibrillation Termination in Patients With Witnessed Out-of-Hospital Cardiac Arrest
背景
院外心停止患者では、最初の電気ショックまでの時間が延長すると生存率が低下することが知られている。
オランダAmsterdam UMC Location AMCのStieglisらは、同国の前向レジストリ、ARRESTに登録された目撃あり、かつ初期リズムが心室細動(VF)であった院外心停止患者を対象に、緊急通報から初回ショックまでの時間が、VF停止・形ある波形の再開・生存退院に与える影響を評価した(n=3,723)。
結論
初回ショックまでの時間が6分未満の患者では93%がVF停止したのに対し、6分以上を要した患者では75%に低下した。
緊急通報から1分経過するごとに、VFが停止しない確率は6%上昇し、形ある波形への復帰する確率は4%低下し、生存退院の確率は6%低下した。
評価
初回ショックまでの時間が、VFの停止率に関連し、生存率の低下につながることを明らかにした。
可能な限り早い電気ショックの実施が、救命の連鎖における最重要目標の一つであることを改めて確認するデータである。