遺伝子プロファイリングによる関節置換術後のワルファリン用量調整試験失敗
Effect of Low-Intensity vs Standard-Intensity Warfarin Prophylaxis on Venous Thromboembolism or Death Among Patients Undergoing Hip or Knee Arthroplasty: A Randomized Clinical Trial
背景
65歳以上患者への股関節・膝関節置換手術後におけるDVT(深部静脈血栓症)予防のためのワルファリン療法の最適戦略は。Washington UniversityのGageら(GIFT)は、INRターゲットを1.8(n=823)とするか2.5(n=827)とするかを比較する2×2 factorial design RCTを行った。用量は遺伝子・臨床プロファイリングに基づいて決定した。一次アウトカムは、全DVT(60日以内)・死亡(30日以内)である。
結論
INRターゲット1.8は2.5に非劣性でなかった。
評価
遺伝子プロファイリングに基づく低用量治療が最適である、という仮説に基づく大規模検証だったが、非劣性を示せなかった。この問題はしかし、DOACの登場によってランドスケープが変わってきている(https://emedicine.medscape.com/article/1268573-overview)。