CABGの効果は心筋バイアビリティと関連しない?:STICH結果は10年後も変わらず
Myocardial Viability and Long-Term Outcomes in Ischemic Cardiomyopathy
背景
STICHはCABGの効果を検証した古典的試験で、5年結果はCABGによる生存率増と心筋バイアビリティは関連しないと示唆した。同試験のPanzaら(Westchester Medical Center)は、観察期間中央値10.4年の追加報告を行っている。
結論
CABG+薬物治療で全死亡リスク低下がみられたが(aHR:0.73)、心筋バイアビリティとCABGの利益との間に相互作用はみられなかった。LVEF増は、治療の種類によらず心筋バイアビリティを有する患者のみでみられた。しかし、LVEF変化と続発死亡に関連はみられなかった。
評価
常識的見解に反する結果で、5年報告でも問題になったが、長期観察でも同じ反直感的結果を確認した。「CABGの効果は収縮能改善のみに依存するのではない」という重要な結論だが、内実は未だ明らかではない。