アリロクマブのMACE効果は病変枝数が多いほど高まる
Alirocumab in Patients With Polyvascular Disease and Recent Acute Coronary Syndrome: ODYSSEY OUTCOMES Trial
背景
ODYSSEY OUTCOMESは、スタチン治療下脂質コントロール不良のACS患者に対するアリロクマブの追加効果を示した。同試験のJukemaら(オランダLeiden University)は、この効果が病変枝数と関連するかを検討する前指定二次解析を行った。一次MACEエンドポイントは、冠動脈疾患因死亡・非致死的心筋梗塞・虚血性脳卒中・要入院不安定狭心症である。
結論
フォローアップ中央値2.8年で、1・2・3枝病変で、アリロクマブの一次アウトカム効果(絶対リスク差)は、各1.4%・1.9%・13.0%であった。また、多枝病変患者での全死因死亡リスクの低下も確認した。
評価
重症者ほど効果があるという類似結果は、エボロクマブに関するFOURIERでも示されている(https://www.acc.org/latest-in-cardiology/clinical-trials/2017/03/16/00/46/fourier)。高リスク者ではこのクラス薬に費用効果がある、という方向を示唆する結果である。