AIが10秒間の洞調律ECGを見てAF患者を検知
An artificial intelligence-enabled ECG algorithm for the identification of patients with atrial fibrillation during sinus rhythm: a retrospective analysis of outcome prediction
背景
一見正常と見えるEKGを10秒間見せただけで心房細動(AF)患者を検知できる、というAIプログラムが開発された。Mayo ClinicのFriedmanらによるもので、AF確定患者を含む180,922名の12誘導洞調律EKGをCNN学習させた。
結論
単回AI-ECGによるAFの検出は、AUC:0.87・感度79.0%・特異度79.5%・F1スコア39.2%・総精度79.4%であった。複数のAI-ECGを用いると、AF検出は、AUC:0.90・感度82.3%・特異度83.4%・ F1スコア45.4%・総精度83.3%となった。
評価
AF波形を画像診断するAIが開発されてきたなかで、洞調律12誘導EKGだけでAF患者を特定できるという画期的なプログラムである。ベースとなった集団にAF患者が多い等、著者らが認める問題点もあり、厳しく追試されてゆくことになろう。なぜAFが特定できたのか、というブラックボックス問題も残っている。