保護者へのテキストメッセージプログラムで小児肥満予防を支援
A Digital Health Behavior Intervention to Prevent Childhood Obesity: The Greenlight Plus Randomized Clinical Trial
背景
乳幼児の肥満予防のためのプライマリケア医による健康行動カウンセリング(health behavior counseling)介入は、生後18ヵ月までの児の健康的な成長を改善する、という研究があるが、2歳までの改善は、確認されていない。
アメリカVanderbilt UniversityのHeermanらは、同国6施設900名の児を対象に、保護者へのテキストメッセージやオンライン フィードバック等を行うデジタル介入をカウンセリングに追加することが小児肥満予防に有効かどうかを検証するRCTを行った(対照:カウンセリングのみ)。
一次アウトカムは、24ヵ月間の児の体重-身長比軌跡(weight-for-length [WFL] trajectory)である。
結論
カウンセリング+デジタル群は、24ヵ月時点で一次アウトカムが0.33 kg/m 減少した。WFLとBMIのzスコアの調整後平均差は各−0.19・−0.19であった。生後24ヵ月時点で、カウンセリング+デジタル群の23.2%が過体重または肥満であったのに対し、対照群では24.5%であった(調整リスク比 0.9)。同時点で、カウンセリング+デジタル群の7.4%が肥満であったのに対し、対照群では12.7%であった(調整リスク比 0.56 )。
評価
著者らは、クリニックでのカウンセリング介入が2歳まで改善が継続しなかったのは、児が生後1年を過ぎると小児科の診察頻度が減るためかもしれないと推測し、大多数の親がスマートフォンを持っていることから、スマホによる通院なしの情報提供やカウンセリングが有用ではないか、という仮説の下に、このRCTを実施した。この介入は、多様な人種・民族集団で効果的であった、という。