外来ビッグデータで血圧管理目標を評価
Effect of Systolic and Diastolic Blood Pressure on Cardiovascular Outcomes

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
July 2019
381
開始ページ
243

背景

血圧管理における収縮期圧(SBP)・拡張期圧(DBP)の比較重要性は未だ問題である。Kaiser Permanente Northern CaliforniaのFlintらは、同システム130万人の外来データに基づき、両血圧の生存効果を検討した。一次アウトカムは、8年間での心筋硬塞・虚血性脳卒中・出血性脳卒中の複合である。

結論

高SBP(≧140 mmHg)・高DBP(≧90 mmHg)は何れも一次アウトカムリスクと関連した(HR:1.18・1.06)。閾値を≧130/80に下げても、また閾値を設定しなくとも関連は存在した。DBPとアウトカムの関連はJ型だったが、これは年齢や他の共変量および高SBPの影響と関連しているとみられた。

評価

「140/90 か130/80か」という問題だが、「SBPを目標とするがDBPも重要」という常識的な線への収束をみせる結果である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)