AF患者の肝疾患既往は抗凝固薬選択に影響するか
Edoxaban Versus Warfarin in Patients With Atrial Fibrillation and History of Liver Disease
背景
ENGAGE AF-TIMI 48は、非弁膜症AF患者の脳卒中・全身性塞栓症予防へのエドキサバンの有用性を示した。 同試験のQamarら(Harvard Medical School)は、肝疾患既往患者を対象とする二次解析を行った。一次有効性・安全性アウトカムは、脳卒中または全身血栓イベント(SSEE)・主要出血である。
結論
試験参加者の5.1%が肝疾患既往であった。一次有効性アウトカムに差はなかったが、一次安全性アウトカム(大出血)は肝疾患既往患者で有意に多かった(adHR:1.38)。しかし、エドキサバンとワーファリンの有効性・安全性比較に肝疾患既往は無関係であり、肝有害事象にも両群の差はなかった。
評価
肝疾患既往はエドキサバンとワルファリンの選択に影響しない、という結果である。リアルワールドデータで確認されれば決定的となる。