AF患者の肝疾患既往は抗凝固薬選択に影響するか
Edoxaban Versus Warfarin in Patients With Atrial Fibrillation and History of Liver Disease

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
Journal of the American College of Cardiology
年月
July 2019
74
開始ページ
179

背景

ENGAGE AF-TIMI 48は、非弁膜症AF患者の脳卒中・全身性塞栓症予防へのエドキサバンの有用性を示した。 同試験のQamarら(Harvard Medical School)は、肝疾患既往患者を対象とする二次解析を行った。一次有効性・安全性アウトカムは、脳卒中または全身血栓イベント(SSEE)・主要出血である。

結論

試験参加者の5.1%が肝疾患既往であった。一次有効性アウトカムに差はなかったが、一次安全性アウトカム(大出血)は肝疾患既往患者で有意に多かった(adHR:1.38)。しかし、エドキサバンとワーファリンの有効性・安全性比較に肝疾患既往は無関係であり、肝有害事象にも両群の差はなかった。

評価

肝疾患既往はエドキサバンとワルファリンの選択に影響しない、という結果である。リアルワールドデータで確認されれば決定的となる。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)