安定CAD・高リスクAF患者への最善の抗血栓療法はDOAC単剤：EPIC-CAD
Edoxaban Antithrombotic Therapy for Atrial Fibrillation and Stable Coronary Artery Disease
背景
心房細動（AF）・安定冠動脈疾患（CAD）患者に対する長期抗血栓療法には、最終結論が必要である。
韓国University of UlsanのParkら（EPIC-CAD）は、同国18施設の患者524名（平均CHA2DS2-VAScスコア 4.3）を対象に、エドキサバン単剤とエドキサバン＋抗血小板2剤併用療法を比較するRCTを実施した。
一次アウトカムは、12ヵ月の時点の全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中・全身性塞栓症・緊急血行再建術・大出血・臨床的に重要な非大出血の複合である。
結論
エドキサバン単剤の一次アウトカム優位を認めた（HR 0.44）。12ヵ月時点での主要虚血性イベント（全死因死亡・心筋梗塞・脳卒中・全身性塞栓症の複合）の累積発生率は、群間で同様であった。大出血または臨床的に重要な非大出血は、エドキサバン単剤群の4.7%、2剤併用療法群の14.2%に発生した（HR 0.34）。
評価
このテーマおよび近接テーマでは既に、AFIRE（https://www.medicalonline.jp/review/detail?id=1223）とOAC-ALONE（https://www.ahajournals.org/doi/10.1161/CIRCULATIONAHA.118.036768）、およびPRAEDO-AF・MASTER-DAPTがあるが、このEPIC-CAは日本発のAFIREと類似している。アジア人口集団で、抗血小板療法を中止してDOAC単剤療法に切り替えることの有益性（特に安全性）を確認して、この戦略の世界的標準化へのエビデンスを強化した。
