冠性心疾患の最良の「ネガティブリスクマーカー」はCAC
Negative Risk Markers for Cardiovascular Events in the Elderly
背景
心血管の高リスク因子が多く確認されているが、低リスク因子もあるはずである。デンマークAarhus UniversityのMortensenらは、このような「ネガティブリスクマーカー」を同定するため、5,805名のBioImage研究参加者(平均年齢69歳)データに基づき、13の候補マーカーを評価した。マーカーパフォーマンスは、患者特異的DLR・NRIで評価した。
結論
CAC=0・CAC≦10は、最大のネガティブリスクマーカーであった(平均DLR:0.20・0.20[冠性心疾患]、0.41・0.48[心血管疾患])。これに次ぐものはガレクチン-3<25th%準位、頚動脈プラークなし、であった。NRIは、CAC=0が0.23、CAC≦10が0.28等であった。
評価
優れた着想で過剰治療抑制を達成しうる重要な結果である。 2018 ACC/AHA ガイドラインではCAC検査はIIa推奨だが、再考されることになろう。