アリロクマブのMACEリスク低減効果はDM患者でより顕著?
Effects of alirocumab on cardiovascular and metabolic outcomes after acute coronary syndrome in patients with or without diabetes: a prespecified analysis of the ODYSSEY OUTCOMES randomised controlled trial

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The Lancet Diabetes & Endocrinology
年月
July 2019
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開始ページ
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背景

ODYSSEY OUTCOMESは、スタチン併用下でのアリロクマブのACS(急性冠症候群)後心血管イベント再発リスク低下を示した。同試験のRayら(Imperial College London)は、DM患者に対するその効果の解析結果を発表している。一次エンドポイントは、冠性心疾患死・非致死的MI・虚血性脳卒中・不安定狭心症入院の複合である。

結論

参加者中DM患者は28.8%であった。DM患者における同薬の一次エンドポイントの絶対差は、非DM患者の場合より有意に大きかった(DM 2.3% vs. 境界型 1.2% vs. 正常血糖 1.2%)。

評価

エボロクマブに関するFOURIERではこのような効果は報告されておらず(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/28927706)、PCSK9阻害薬のクラス効果とはみられない。効果の確認と作用機序の検討が必要となろう。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)