片頭痛の鎮痛にはトリプタン系薬剤が最も有効:ネットワークメタ解析
Comparative effects of drug interventions for the acute management of migraine episodes in adults: systematic review and network meta-analysis
背景
急性期の片頭痛に対しては、複数の薬剤クラスが利用可能であるが、どの薬剤がファーストチョイスとなるべきかについての明確なコンセンサスは存在しない。
デンマークRigshospitaletのKarlssonらは、成人の片頭痛の急性期治療に対して認可されているすべての経口単剤療法を比較する、システマティックレビュー・ネットワークメタアナリシスを実施した。
結論
89,445名の参加者において、17種の実薬またはプラセボを比較した、137件のランダム化比較試験が解析に含まれた。
プラセボとの比較では、すべての実薬が2時間後の疼痛緩和についての有効性を示し(オッズ比 1.73-5.19)、パラセタモールとナラトリプタンを除いて24時間後まで有効性が持続した。
実薬間の直接比較では、2時間後の疼痛緩和についてはエレトリプタンが最も有効で、リザトリプタン、スマトリプタン、ゾルミトリプタンが続いた。24時間までの持続的疼痛緩和に関しては、イブプロフェン、エレトリプタンが最も有効であった。
評価
トリプタン系薬剤は片頭痛の急性期疼痛管理において、NSAIDsに匹敵するか上回る、高いパフォーマンスを示した。
著者らは、トリプタン系薬剤をWHO必須医薬品リストに収載し、幅広いアクセスを確保すべきと訴えている。