hsTnの心筋梗塞除外診断能を確定
Application of High-Sensitivity Troponin in Suspected Myocardial Infarction

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
June 2019
380
開始ページ
2529

背景

心筋梗塞(MI)診断における高感度トロポニン(hsTn-I/T)の価値には結論が必要である。ドイツのUniversity Heart Center HamburgのNeumannら(High-STEACS)は、緊急入院MI患者22,651名のデータに基づくリスク評価ツールを開発し、MI確定診断能および30日時点でのMI/死亡リスク予測能を検討した。

結論

hsTnのMI除外能を確認した(例:hsTn-I <6 ng/Lで、45〜120分後の絶対値変化 <4 ng/Lである場合のMIの陰性適中率99.5%)。除外例のMI/死亡率は0.2%であった。

評価

すでに定評あるMI除外能を最終的に裏書きする結果である。学会発表では1年後のMI/死亡リスクは予測できないと強調されたというが(https://www.tctmd.com/news/high-steacs-sensitive-troponin-tests-rule-out-mi-have-no-impact-hard-events)、論文では30日の陽性結果が言及されている。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)