DAPT患者の上部消化管出血予防にPPI
Reduced risk of gastrointestinal bleeding associated with proton pump inhibitor therapy in patients treated with dual antiplatelet therapy after myocardial infarction
背景
上部消化管(UGI)出血は2剤併用抗血小板療法(DAPT)の最大の懸念事象だが、ガイドラインは確定的でない。デンマークCopenhagen UniversityのSehestedらは、同国全国レジストリデータに基づき、ESC推奨であるMI後DAPT患者におけるUGI出血予防のためのPPI治療の有効性を調査した(n=46,301)。
結論
UGI出血リスクが高い35%の患者だけがガイドライン推奨PPI治療を受けていた。UGI出血の1年リスクは10%で、高リスク患者では17%だった。PPI治療は絶対リスク0.44%減(OR:0.62)と関連していた。高リスク患者でも絶対リスク減は同等だった。
評価
今年に入り、PPIによりMACE等ぼリスクは同等でUGI出血は減る、というメタアナリシスもでている(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30818941)。ESCガイドラインは尊重されるべきである。