出血高リスク患者へのPCIに薬剤コートバルーン
Drug-coated balloon for treatment of de-novo coronary artery lesions in patients with high bleeding risk (DEBUT): a single-blind, randomised, non-inferiority trial
背景
出血高リスクの患者へのPCIに薬剤コートバルーン(DCB)が有益である、という示唆がある。フィンランドNorth Karelia Central HospitalのRissanenら(DEBUT)は、208名の2.5-4.0 mm血管に新規狭窄のある出血高リスク患者を対象として、その有効性をBMSと比較する非劣性RCTを行った。一次エンドポイントは、9ヶ月時点でのMACEである。
結論
DCBの一次エンドポイント非劣性が示された(絶対リスク差:−13.2%)。BMSではステント血栓症イベントが2件発生したが、DBSでは発生しなかった。
評価
同バルーンの初めての本格RCTで、統計的には優位性もあった。「出血しやすい患者には異物を残さない」という分かりやすいアプローチであり、DAPT期間も縮減できる。次にはDESとの比較が当然考えられる。