免疫チェックポイント阻害薬後に進行した腎細胞がんでの再チャレンジは無益:TiNivo-2
Tivozanib plus nivolumab versus tivozanib monotherapy in patients with renal cell carcinoma following an immune checkpoint inhibitor: results of the phase 3 TiNivo-2 Study
背景
免疫チェックポイント阻害薬(ICI)と血管内皮増殖因子受容体チロシンキナーゼ阻害薬(VEGF TKI)は進行腎細胞がんにおけるファーストライン・オプションとなっているが、ICIで増悪した患者での最良の治療シークエンスは不明である。
アメリカDana-Farber Cancer InstituteのChoueiriら(TiNivo-2)は、世界16ヵ国190施設で、1-2ライン(1ライン以上のICIを含む)の治療歴を有する進行腎細胞がん患者を、VEGF阻害薬tivozanib+ニボルマブ、またはtivozanib単独による治療へと割り付け、無増悪生存期間(PFS)を比較する第3相RCTを実施した(n=343)。/p>
結論
PFS(中央値)は、tivozanib・ニボルマブ併用群で5.7ヵ月、tivozanib単独群で7.4ヵ月であった(HR 1.10)。直前治療がICIであった患者のサブグループでは、各群7.4ヵ月、9.2ヵ月であった。直前治療がICI出ない患者ではPFSはより短かったが、群間差はなかった。
重篤有害事象は併用群の32%、tivozanib単独群の37%で発生し、tivozanib単独群の1名が治療に関連して死亡した。
評価
ICIを含む治療歴を持つ患者で、二次治療へのニボルマブ併用のベネフィットは認められなかった。
アテゾリズマブ追加を検証したCONTACT-03試験(https://doi.org/10.1016/S0140-6736(23)00922-4)とも重なる無益結果であり、腎細胞がんにおけるICIリチャレンジの意義は乏しいと考えられる。