エボロクマブのFOURIER試験、二次解析でも有効
Effect of the PCSK9 Inhibitor Evolocumab on Total Cardiovascular Events in Patients With Cardiovascular Disease: A Prespecified Analysis From the FOURIER Trial
背景
FOURIERは、PCSK9阻害薬エボロクマブの心血管因死亡リスク低減効果を示すランドマーク研究だった。同試験のMurphy(Brigham and Women’s Hospital)らは、前指定二次解析により、総心血管イベントに対する同薬の効果を評価した(n=27,564)。一次エンドポイント(PEP)は、最初の心血管疾患因死亡、心筋梗塞・脳卒中・不安定狭心症による入院、PCIまでの期間である。
結論
中央値2.2年間の追跡で、スタチンへのエボロクマブ追加のPEP効果を認めた(HR:0.85)。総イベント数も有意に低減した(RR:0.82)。
評価
結論では、対照と比較して総計2倍ものイベントが防止できた、として費用効果の高さを強調している。同系薬は2018年のODYSSEY OUTCOMESでもポジティブ評価を得ており(https://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1801174)、費用効果が汎用への最後の関門となっている。