腹部大動脈瘤に対する開腹手術と血管内治療、長期結果は同等
Open versus Endovascular Repair of Abdominal Aortic Aneurysm
背景
OVERは、10年以上前に行われた腹部大動脈瘤に対する血管内治療と開腹手術の比較試験である。同試験のKyriakides(VA Connecticut Healthcare System)らは、その長期結果を発表している(n=881)。一次アウトカムは全死因死亡である。
結論
初期4年間は血管内治療の一次アウトカムが開腹手術よりやや優れたが4〜8年目は開腹手術が逆転し、8年時点では再び血管内治療がやや優れたが、すべて統計的有意性はなかった。
評価
開腹手術の方がよいのではないか、というヨーロッパのEVAR-1・DREAM結果に呼応した発表で、最長14年のフォローで差がないことを強調した。エンドグラフトが陳腐化しているのではないか、という疑問は否定し、その耐久性も保証している。