テキストメッセージで10代の若者の電子タバコ禁煙率が向上
A Vaping Cessation Text Message Program for Adolescent E-Cigarette Users: A Randomized Clinical Trial
背景
10代の若者の電子タバコ禁煙のためのプログラムに関する初のRCTが報告された。
アメリカの非営利公共衛生団体Truth InitiativeのGrahamら(QVS Teen)によるもので、30日以内の禁煙に興味がある13〜17歳電子タバコ使用者1,503名を対象に、カスタマイズされたインタラクティブなテキストメッセージ プログラムの有効性を検証した(対照:研究継続テキスト メッセージのみ)。一次アウトカムは、7ヵ月時点での30日間の電子タバコ禁煙に関する自己申告である。
結論
7ヵ月時点での継続率は70.8%を達成した。一次アウトカムの禁煙率は介入群37.8%、対照群28%であった(相対リスク 1.35)。ニコチン依存症など、治療と結果の関係を緩和するベースライン特性はなかった。
評価
著者らが以前、18歳から24歳までの約2,600人の若者を対象に実施したRCT「This is Quitting」(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC8129897/)の結果を展開した研究で、88709の番号に「DITCHVAPE」というSMSのテキストメッセージを送信するだけで、プログラムから無料の禁煙サポートを受けることができる、というプログラムである(https://www.thetruth.com/about-truth/collaboration/this-is-quitting)。2019年以来、75万人以上の若者が登録しているという。
なお、日本国内で販売されている電子タバコ用リキッドには一般的にニコチンは含まれないが、諸外国ではニコチンを含むリキッドが流通している。また、日本国内でも「ニコチンを含まない」と表示して販売している電子タバコのうち、実際にはニコチンが検出された製品が一部があったという国民生活センターの報告もある。