拡散テンソルCMRはHCM評価の強力ツール
Identification of Myocardial Disarray in Patients With Hypertrophic Cardiomyopathy and Ventricular Arrhythmias
背景
拡散テンソル心臓MR(DT-CMR)は、心筋細胞レベルで配列錯綜や線維化を検出できる。英国University of OxfordのWatkinsらは、肥大型心筋症(HCM)患者50名を対象にDT-CMRを施行し、それによる拡散異方性(FA)指標の不整脈予測能を検討した。
結論
HCM患者では、LGE・ECVの調整後にもFAの低下が明らかであった。特に 心室性不整脈(VA)を呈する患者の肥大セグメントで低下していた。FAの0.05低下はVAオッズを2.5倍増した。
評価
DT-CMRが組織レベルでHCM障害を検出しうる強力なツールであることを示した。JACC Editorialは、HCMの疾患概念自体の見直しを可能にする手法として高く評価している。