LDL-C低値でもPCI後のhsCRP高値はMACEEリスク
Residual Inflammatory Risk in Patients With Low LDL Cholesterol Levels Undergoing Percutaneous Coronary Intervention
背景
PCI後患者の残存炎症リスク(RIR)が注目されているが、ベースラインLDL-C値<70mg/dl以下の患者ではどうか。Mount Sinai HospitalのGuedeneyらは、3,013名の患者データを後向解析した。一次エンドポイントは、2回目のhsCRP計測一年以内の主要心臓・脳血管有害事象(MACCE:死亡・心筋梗塞・脳卒中)の発生である。
結論
高度持続性RIR患者は34.1%に達した。RIR値とMACCE発生率には段階的な増加関連性がみられた(軽度持続性・低減・増加・高度持続性:各1,000人年あたり64.4・96.6・138.0・152.4)。高RIRのMACCEとの関連の調整後ハザード比は2.10であった。
評価
LDL-C値と無関係に、炎症性指標がPCI後のMACCE高リスクを予測することを確かめ、抗炎症介入の有益性を示唆した。 hsCRP検査は未だ高価だが、有効な介入があれば普及する可能性がある。