異常高温が心筋梗塞を増す?
Temporal variations in the triggering of myocardial infarction by air temperature in Augsburg, Germany, 1987?2014

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
European Heart Journal
年月
May 2019
40
開始ページ
1600

背景

寒いときに心筋梗塞(MI)が多いという報告が多いが、気候変動はこの関係を変えているのではないか。ドイツGerman Research Center for Environmental HealthのChenらは、アウグスブルグ1987〜2014年でのMI死亡者27,310名のデータを解析した。

結論

調査期間中に、低温によるMIリスクは非有意に低下した。他方、高温に関連するMIリスクは有意に上昇した([1987〜2000年]0.93 vs. [2001-2014年]1.14)。再発MI・NSTEMIでも同様であり、DM・高脂血症患者では高温感受性がより高かった。

評価

最近頻発している異常高温がMIリスクになっている、という初めてのエビデンスを提出して世界各地での追試を呼びかけた。重要な仮説生成的研究である。

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(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)