異常高温が心筋梗塞を増す?
Temporal variations in the triggering of myocardial infarction by air temperature in Augsburg, Germany, 1987?2014
背景
寒いときに心筋梗塞(MI)が多いという報告が多いが、気候変動はこの関係を変えているのではないか。ドイツGerman Research Center for Environmental HealthのChenらは、アウグスブルグ1987〜2014年でのMI死亡者27,310名のデータを解析した。
結論
調査期間中に、低温によるMIリスクは非有意に低下した。他方、高温に関連するMIリスクは有意に上昇した([1987〜2000年]0.93 vs. [2001-2014年]1.14)。再発MI・NSTEMIでも同様であり、DM・高脂血症患者では高温感受性がより高かった。
評価
最近頻発している異常高温がMIリスクになっている、という初めてのエビデンスを提出して世界各地での追試を呼びかけた。重要な仮説生成的研究である。