若年脳卒中発症者の予後はよくない
Association of Stroke Among Adults Aged 18 to 49 Years With Long-term Mortality
背景
脳卒中の10〜15%は若年者に起こるが、その予後・死亡率に関しては高信頼度データが少ない。オランダRadboud UniversityのEkkerらは、同国全国レジストリ(1998〜2010年)登録の、18〜48歳における脳卒中初発者15,527名のデータを解析した。一次アウトカムは、発作後30日以上生存者の累積全原因死亡率である。
結論
30日以上生存した患者の15年時点での死亡率は17.0%であった。一般集団と比較した標準化死亡率は、虚血性脳卒中で5.1、頭蓋内出血で8.4であり、過剰死亡は10.9件/1000人年であった。
評価
フィンランドレジストリから似た研究が出ているが小規模・短期であり(https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/25061076)、このオランダ研究は現在まで最長・最大である。一般人口と比べた死亡リスクの高さは衝撃的だが、他方、死亡率は明らかに低下してきた、と報告している。