敗血症性ショックへのメチレンブルーは有益か:メタ解析
Methylene Blue Reduces Mortality in Critically Ill and Perioperative Patients: A Meta-Analysis of Randomized Trials
背景
メチレンブルーには多くの治療目的があるが、一酸化窒素の産生を阻害することで間接的に昇圧効果を持つため、カテコールアミン抵抗性の血管拡張性ショックに対するアジュバントとして検証されている。
イタリアIRCCS San Raffaele Scientific InstituteのPrunaらは、重症患者と周術期患者を対象としてメチレンブルーの効果を検証したRCTを特定し、メタアナリシスを実施した。
結論
556名の患者を含む、11件の研究が対象となった。
死亡率を報告した9件の研究では、メチレンブルー群で有意に死亡率が低下した(リスク比 0.60)。この効果は、敗血症性ショック患者と心臓手術患者のサブグループで認められた。
メチレンブルー群では、ICU滞在日数、入院日数の短縮も認められた。
評価
既存のRCTの質は十分とは言えないものの、メチレンブルーによる死亡リスクの低下が認められた。
大規模かつ高品質なRCTによる検証が求められる。