EGFR変異肺がんの初回治療にamivantamabとlazertinibの併用療法:MARIPOSA
Amivantamab plus Lazertinib in Previously Untreated EGFR-Mutated Advanced NSCLC
背景
Amivantamabは、EGFRとMETの双方を標的とする二重特異性抗体であり、第三世代EGFR TKIであるlazertinibとの併用により、相乗効果が得られることが示されている。
韓国Yonsei University College of MedicineのChoら(MARIPOSA)は、治療歴のないEGFRエクソン19欠失またはL858R変異で局所進行・遠隔転移の非小細胞肺がん(NSCLC)患者を、amivantamab+lazertinib、オシメルチニブ、lazertinibの3群へと2:2:1で割り付ける第3相国際共同RCTを実施した(n=1,074)。
結論
無増悪生存期間(中央値)は、amivantamab+lazertinib群で23.7ヵ月、オシメルチニブ群で16.6ヵ月と、二剤併用群で有意に延長した(HR 0.70)。客観的奏効率はamivantamab+lazertinib群86%、オシメルチニブ群85%であり、奏効持続期間(中央値)はそれぞれ25.8ヵ月、16.8ヵ月であった。
全生存期間の中間解析では、死亡ハザード比は0.80であった。
amivantamab+lazertinib群の10%、オシメルチニブ群の3%が、治療関連有害事象により投薬中止となった。
評価
Amivantamab+lazertinibの併用は、EGFR変異進行NSCLCの初回治療において、現在の標準治療であるオシメルチニブを上回った。
Amivantamabは、MARIPOSA-2ではオシメルチニブ後進行患者でも有効性を示している(https://doi.org/10.1016/j.annonc.2023.10.117)。