Evolutがパートナーと開く新しいパラダイム
Transcatheter Aortic-Valve Replacement with a Self-Expanding Valve in Low-Risk Patients
背景
NEJMは、手術低リスク大動脈弁狭窄症患者に対するTAVRとSAVRを比較したPARTNER3・Evolut TAVR両試験の結果を併載している。Beth Israel Deaconess Medical CenterのPopmaらは、850名を対象として行われたEvolut Low Riskの結果を報告している。一次エンドポイントは、 24ヶ月時点での死亡または有障害脳卒中である。
結論
一次エンドポイントでTAVRの非劣性を認めた(5.3% vs. 6.7%)。30日時点では、TAVRは脳卒中・出血性合併症・AKI・AF発生率でSAVRに優れ、AR・ペースメーカー植込みでSAVRに劣った。12ヶ月時点では、TAVR患者はSAVR患者より大動脈弁圧較差が小さく、有効大動脈弁口面積が大きかった。
評価
PARTNER3は優性結果を出しているが、Evolut結果との差異が実質的であるかどうかは未だ不明とみられる。TAVRによるSAVRの置き換え、というパラダイムシフトは確からしい。