Evolutがパートナーと開く新しいパラダイム
Transcatheter Aortic-Valve Replacement with a Self-Expanding Valve in Low-Risk Patients

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
May 2019
380
開始ページ
1706

背景

NEJMは、手術低リスク大動脈弁狭窄症患者に対するTAVRとSAVRを比較したPARTNER3・Evolut TAVR両試験の結果を併載している。Beth Israel Deaconess Medical CenterのPopmaらは、850名を対象として行われたEvolut Low Riskの結果を報告している。一次エンドポイントは、 24ヶ月時点での死亡または有障害脳卒中である。

結論

一次エンドポイントでTAVRの非劣性を認めた(5.3% vs. 6.7%)。30日時点では、TAVRは脳卒中・出血性合併症・AKI・AF発生率でSAVRに優れ、AR・ペースメーカー植込みでSAVRに劣った。12ヶ月時点では、TAVR患者はSAVR患者より大動脈弁圧較差が小さく、有効大動脈弁口面積が大きかった。

評価

PARTNER3は優性結果を出しているが、Evolut結果との差異が実質的であるかどうかは未だ不明とみられる。TAVRによるSAVRの置き換え、というパラダイムシフトは確からしい。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)