新世代完全磁気浮上型LVAD登場
A Fully Magnetically Levitated Left Ventricular Assist Device - Final Report

カテゴリー
循環器
ジャーナル名
The New England Journal of Medicine
年月
April 2019
380
開始ページ
1618

背景

HeartMate 3(TM)は、新世代完全磁気浮上型遠心ポンプ式LVADである。 Brigham and Women’s Hospital のMehraら(MOMENTUM 3)は、進行心不全患者をHeartMate 3(TM)群(n=516)と軸流ポンプ群(n=512)に割り付けたRCTの最終結果を発表している。一次エンドポイントは、2年時点での、障害持続的脳卒中もデバイス交換・抜去再手術もない生存である。

結論

HeartMate 3(TM)の一次エンドポイント有効性を認めた(RR:0.84)。ポンプ交換も少なく(2.3% vs. 11.3%)、脳卒中・大出血・消化管出血の発生も少なかった。

評価

機械的ベアリングをなくし、シアストレスを低減して血球破壊を最低化する新しいデザインである、という。中間報告と一貫して力強い臨床結果を出したが、依然として出血・梗塞リスクがあり、抗凝固・抗血小板療法の最適化が必要である。

関連するメディカルオンライン文献

大規模臨床試験、新規の薬・機器・手法・因子・メカニズムの発見に関する文献を主に取り上げ、原文の要約と専属医師のコメントを掲載。

(制作協力:Silex 知の文献サービス

取り上げる主なジャーナル(循環器)

Journal of the American College of Cardiology(JACC)、Lancet、The New England Journal of Medicine(NEJM)、American Heart Journal (AHJ)、Circulation、The Journal of the American Medical Association(JAMA)