イギリス青年の摂取カロリーの約3分の2が超加工食品
Ultra-processed food consumption in UK adolescents: distribution, trends, and sociodemographic correlates using the National Diet and Nutrition Survey 2008/09 to 2018/19
背景
超加工食品(UPF: ultra-processed food)の入手性と販売数は年々増加しているが、青少年における消費パターンは。
イギリスUniversity of CambridgeのYanaina Chavez-Ugaldeらは、国民食事栄養調査(NDNS)Rolling ProgrammeのYear 1からYear 11のデータに基づき、11〜18歳の青少年2991名の4日間の食事日記を解析した。UPFはNOVA分類を使用して特定した。総エネルギー摂取量(TEI)(%)の割合と絶対重量(g)を推定した。
結論
UPFの平均消費量は861g/日で、TEIの65.9%を占めた。2008〜2019年に、UPFの平均消費量は996 g/日から776 g/日に減少し、TEIは67.7%から62.8%に減少した。両親の職業・民族グループ・地域はすべて、UPFからのカロリー摂取の割合に影響を与えた。消費量が多かったのは、社会経済的地位が低い、イングランド北部に住む白人青年であった。UPFの高消費量(g/日)は、男性、白人、18歳、両親が軽作業/肉体労働従事していること、イングランド北部に住んでいること、肥満と関連していた。
評価
2021のメタアナリシスは、アメリカ・カナダの成人のTEIの80%はUPFである、としていた(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/34684391/)。同一文化圏のイギリスでは、青少年でTEIの66%がUPFで、10年間で減少しており、多少の改善がみられる。しかし、逆に社会的経済的・地域的格差との関連は、より明らかになっている可能性がある。