先天性心疾患の出生前診断に2D MRIベースの新手法
Three-dimensional visualisation of the fetal heart using prenatal MRI with motion-corrected slice-volume registration: a prospective, single-centre cohort study
背景
MRIによる先天性心疾患(CHD)の出生前診断には困難が伴う。イギリスKing's College LondonのRazaviらは、2D MRIデータを統合・修正して精密3D像を再構成するオープンソースアルゴリズムを開発し、85名のCHD疑診胎児(平均32週)を対象としてその有用性を評価した。
結論
再構成3D MRIによる血管評価は、2D心エコー所見と一致し(級内相関係数0.78)、可視化度は2D MRIより高かった(97% vs. 53%)。再構成3D MRI像の質は90%の症例で十分だった(2D MRIでは10%)。修正3D化プログラムが同定した解剖学異常は、全て出生後診断で確認された。
評価
2D MRIとオープンソースソフトを使う、というユニークな方法で、胎動に影響されやすい3D MRIの限界を突破した。UCGスクリーニング後の精密診断法として標準化されうる。