CABGの治療成績も向上している
Contemporary Outcomes Following Coronary Artery Bypass Graft Surgery for Left Main Disease
背景
次世代DESの登場によりPCIのアウトカムが向上しているが、CABGのアウトカムは。イギリスImperial College of LondonのSerruysらは、2005〜2007年のSYNTAX試験(n=329)と2010〜2014年のEXCEL試験(n=580)における左冠動脈主幹部病変患者を比較した。一次エンドポイントは、3年後での全死因死亡・MI・脳卒中・虚血因標的血管再血行再建(IDTVR)である。
結論
一次エンドポイントはSYNTAXで20.9%発生していたのに対し、EXCELでは14.0%と有意に改善していた。この改善には、全死因死亡(5.5% vs. 8.5%)・脳卒中(3.1% vs. 5.1%)・IDTVR(7.1% vs. 9.4%)の低減が寄与しており、MI発生は有意には減少していなかった。EXCELではoff-pump(29.6% vs. 15.4%)、ガイドライン順守薬物療法が多かった。
評価
PCIと同様にCABGも成績が向上していることを示した。他方、同じEXCELの解析で、CABG適応とされてきたDM+LMCADでも複雑病変でなければPCIとCABGに差がないことも示されている(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S073510971930484X)。


