MSのAF患者へのDOAC使用を支持
Outcomes of Direct Oral Anticoagulants in Patients With Mitral Stenosis
背景
僧帽弁狭窄症(MS)によるAF患者は脳卒中リスクが著しく高いが、DOACsとワルファリンはどちらが有効か。韓国Catholic University of KoreaのKimらは、MS合併AF患者2,230名を対象にDOACsによる抗凝固療法の有効性をワルファリンと比較する後向解析を行った。一次エンドポイントは虚血性脳卒中・全身性塞栓症の発症、安全性アウトカムは頭蓋内出血である。
結論
DOACのワルファリンへの一次エンドポイント優位を認めた(2.22%/年 vs. 4.19%/年)。安全性アウトカムでも優れたが(0.49% vs. 0.93%)、統計的有意差はなかった。
評価
筆者らはこの適応でのDOACsは有効・安全と結論している。有力な観察研究であり、現在この問題に関するRCTが行われている。