ガイドラインの90%は「専門家の意見」レベル?
Levels of Evidence Supporting American College of Cardiology/American Heart Association and European Society of Cardiology Guidelines, 2008-2018
背景
ガイドラインの不順守が問題になっているが、ガイドライン自体はどの程度エビデンスに基づいているのか。Duke UniversityのFanaroffらは、ACC/AHA・ESCの51ガイドラインの推奨事項6,329件を対象とするシステマティックレビューを行い、この10年のトレンドを評価した。一次アウトカムは、レベルA推奨事項の割合である。
結論
2008〜2018年の3学会ガイドライン推奨事項のエビデンスレベルA(LOE A)率は、ACC/AHA:8.5%、ESC:14.2%であり、その傾向はこの10年間で変化していなかった。
評価
ガイドラインは、レベルAでさえ正確に記憶できる量ではない。この調査はさらに、ガイドライン推奨の90%が未だ専門家の意見に基づいていることを示した。EBMは曲がり角にきているようである。