心血管疾患予防のために環境緑化を?
Relationship of Neighborhood Greenness to Heart Disease in 249 405 US Medicare Beneficiaries
背景
心血管疾患(CVD)への環境因子の寄与が認識されつつあるが、環境の「グリーン(自然)度」はCVDに関連するか。University of MiamiのBrownらは、Medicare受給者249,405名のデータに基づき、区画別の自然植物レベルとCVD(急性心筋梗塞・虚血性心疾患・心不全・心房細動)の関連を後向解析した。
結論
社会人口統計学・収入因子の調整後、高い自然植物レベルは心疾患のリスク減と関連した。リスク(OR)減は、急性心筋梗塞25%、虚血性心疾患20%、心不全16%、心房細動6% であった。
評価
環境の「グリーンさ」が心血管健康に影響することを示した初めての報告である。著者らは身体活動レベルとの関連を示唆しており、交絡は否定できない。著者らはまた、同データを用いて環境のグリーンさが精神衛生と関連することも示している(https://www.mdpi.com/1660-4601/15/3/430)。