リポ蛋白(a)標的化siRNA薬zerlasiran第3相へ
Single Ascending and Multiple-Dose Trial of Zerlasiran, a Short Interfering RNA Targeting Lipoprotein(a): A Randomized Clinical Trial
背景
リポ蛋白(a)[Lp(a)]はアテローム動脈硬化性心血管疾患(ASCVD)の原因的危険因子だが、標的化薬がない。
アメリカCleveland ClinicのNissenらは、36名の健常者と36名の心血管疾患を有するLp(a)150nmol/L以上の患者を対象に、Lp(a)合成を抑制するsiRNA薬zerlasiranの安全性と忍容性、Lp(a)濃度に対する影響を評価する第2相試験を行った。一次アウトカムは、安全性と忍容性である。
結論
複数回投与群のうち、36名が試験を完了し、単回投与後に追跡期間が延長された14名の参加者中13名が試験を完了した。重篤有害事象は発生しなかった。プラセボ・300mg・600mgの単回投与から365日後のLp(a)濃度のベースラインからの変化中央値は14%・-30%・-29%であった。
評価
Silence Therapeutics の創薬である。注目の戦略で、多くの試みがある(https://www.nature.com/articles/s41569-022-00813-7)。同薬はすでに第3相に入っているが、最初のFDA承認薬となるかどうかは、予断を許さない。